【オーストリア留学】現地に来て最初にやるべきこと一覧
留学というものは最初が一番大変です。
日本では周りの人や市役所等でも「何をすべきか」を1から10、下手すると15くらいまで教えてくれますが、海外ではそんな親切は残念ながら期待できません。
自分ででググったり電話したりして調べなければならず、心を一気に折りに来る時期ですので少なからず気張っていく必要があります。
今回はそんなオーストリア留学で、現地についてからすべきことをまとめてみました。
各項目に詳しい説明の記事もあるので迷ったら参考にしてみてください。
留学に必要な生活費についてはこちらから。
住む場所の確保
オーストリアには「Neubau」「Altbau」2種類の物件があり、それぞれ相場や特徴が違うので注意。
もちろん渡航前の事前に決まっていればベストですが、実物を見ないで契約するってこともあまりないと思います。
お金がタンマリあればしばらくはホテル住まいでも良いかと思われるかもですが、とりあえず住所が無いと他の契約類が一切できないので頑張りましょう。
- オーストリアのAltbauとNeubau
- オーストリアで楽器演奏可能なアパートを借りる際に気をつける事
- オーストリアで一軒家の賃貸
- オーストリアの賃貸物件の改修・敷金について
- ウィーンの賃貸物件相場感と選び方
住民登録
「Meldezettel」と呼ばれるやつです。
要注意なのが、これを役所に提出する期限が渡航後3日以内ということ。
多少遅れても見逃してもらえることもあるかもしれませんが、放置していると普通に罰金がかかるので忘れないうちに提出してしまいましょう。
また、他の各種契約・手続き時パスポートと共にほぼ必須になる書類なので、どのみち最初に取得せざるを得ません。
詳しくはこちらでご紹介していますが、大家・不動産会社のサインが必要な個所もあるので、アパート等が決まって契約する際についでにもらってしまうのが良いです。
(障害者手帳の取得)
オーストリアにも「Behindertenpass(障害者手帳)」があり、取得することで色々なサポートが受けられるようになります。
必要な書類もパスポートなどの身分証明書や写真の他、障がいの範囲を証明する診断書があれば申請できるので、先に申請・取得してしまった方が後々切り替え申請などをしなくて済みます。
口座の開設
現地口座(Konto)の開設ですね。
学生用の口座であれば、大抵は無料で開設できるはずですので、サクッと済ませてしまいましょう。
ちなみに日本と違い、通常の口座だと入金額等に応じて年間維持費がかかるのが普通です。
オーストリアに6か月以上の滞在する場合「滞在許可」なるものが必須で、その申請条件に最低限生計を立てられる生活費が口座に入っていることを証明する必要があります。
その申請書類として代表的なものに、現地の(=ドイツ語で書かれた)口座の明細書「Kontoauszug」が必要になります。
公共交通機関の定期契約
どのみち移住直後はあっちこっち買い物行ったりと交通機関を使う頻度が高いので、早めに定期を契約してしまった方が安上がりです。
ただ、学生定期の場合は「Inskriptionsbestätigung」と呼ばれる在学証明書が必須なので、学校の手続きがまだ先の場合は比較的安上がりで月乗り放題の「Monatskarte」等で乗り切りましょう。
ガス・電気の契約
ウィーンなら「Wien Energie」、ザルツブルクなら「Salzburg AG」といったガス・電力会社がお住いの州・地域毎に存在します。
また、ほとんどの会社ではガスと電気合わせて1本の契約で済みます。
ちなみに上下水道は大家・不動産会社側で管理しているのが普通で、個人で契約する必要はありません。(契約によってはもしかしたらあるかも)
ネット回線の契約
ネット回線を提供している会社は色々あるので、住む予定の期間や住所によって千差万別です。
スマホの契約
オーストリアにもいくつかキャリアが存在します。
上記のネット回線とセット割みたいなこともあるのでよく考えて契約したいところ。
もちろんSimフリーでやっていくのもアリだと思います。
各種家電の調達
Neubau賃貸物件の場合、冷蔵庫や暖房器具なんかは備え付けが用意されていることも多いです。
大きなものとしては他に洗濯機がとりあえずあれば大丈夫かと思います。
探すのが面倒であれば「Media Markt(旧Saturn)」という量販店が各地にあるのでそこで調達しましょう。
配送・取付ももちろんやってます。
各種家具の調達
テーブルやイス・ベッド等ですね。
居間が広くない物件のスペースを確保したい場合はソファベッドが人気です。
家具量販店も色々ありますが、やはりせっかくなら「IKEA」ですかね。
日本ではお高いカテゴリのブランドですが、オーストリアではシンプルかつ廉価なのがウリです。
健康保険の加入
日本の国民健康保険同様、オーストリアにも加入必須な「強制保険」があります。
ウィーンなら「WGKK」、ザルツブルクなら「SGKK」等、お住いの州・地域によって予め決まっています。
医療費の負担軽減・免除の意味でも重要ですが、6か月以上の滞在の場合「滞在許可」が必須でその申請条件にも含まれています。
(運転免許証の書き換え)
日本で運転免許を取得していれば、免許証の書き換え手続きをするだけでオーストリアでも運転をすることが可能です。
書き換えには試験や健康診断も無いため、もし免許を持っているならやっておいて損はないです。
(いきなり日本とは逆の車道走れるのか?の問題はありますが…)
(放送受信料の契約)
オーストリアにはGISと呼ばれる会社があり、「テレビを持っているなら受信料を払わなければならない」という決まりが一応あります。そして調査員と呼ばれる方々が突撃ピンポンしてくることもあります…。
日本で一人暮らしをしたことがあれば「それってNH…」と察してくれると思いますが、まぁそういうことです。
ドイツ語検定の合格
ドイツ語がどれくらい話せる必要があるかはもちろん個人の問題ですし急ぐ必要もないのですが、大学等によっては事前にドイツ語検定の合格が必要な他、後述する滞在許可証の申請時にも必要となる可能性が非常に高いです。
日本の「独検(ドイツ語検定)」は日本でしか認められない可能性が高く、より確実なのは「ÖSD」と呼ばれるオーストリア政府公認ドイツ語能力検定試験で一定以上のコースに合格することです。
日本でも受験することが出来ますし、オーストリアに来てからでも十分間に合いますので、時間に余裕が出来たら早めにチャレンジしてみましょう。
滞在許可証の取得
上述でもちらちら出てきてますが、日本人がオーストリアに住む場合、その期間が6か月以上であれば滞在許可証を取得する必要が出てきます。(ちなみにお仕事の場合は定住許可証)
学生であれば、基本的には上述の様な住所・生活費・保険・在学等の証明書の他、ドイツ語能力の証明書、大使館で取得できる出生証明書等を携えて渡航後6ヶ月以内に申請する必要があります。
渡航してすぐ取り掛かる必要はありませんが、申請しないでいると不法滞在として帰国命令が出るので(実際友達にいました)うっかり申請忘れるとかはないようにしましょう。
書類に少しでも不備があると追い返される他、無事に申請できても後から追加で書類が必要になったり、取得まで数ヶ月余裕でかかるので、あまりギリギリに申請するのもおススメしません。
私自身、最初は4月に渡航してきて半年後の9月に入学し急ぎで申請した身で、予備知識ゼロで行ったので今思えば良く間に合ったなと思います…。(ちなみに昔は専門の役所はなくて警察署で申請するものでしたし、ドイツ語検定も条件に無かったんですよね…)
6か月暮らせればあとは自由!
実質的に滞在許可証の取得がひと段落の合図みたいなもので、そこがクリアできた時点であなたは既に一人前の留学生です。
面倒な手続きや申請などはこの後しばらく無いため、あとは勉学に励むなり美術館巡りをするなりカフェで1日中くつろぐなり自由というわけですね。
オーストリアだけではないと思いますが、留学というものは大体一番最初に大変な思いをするものです。
でもそんな時期は頑張ればすぐに終わるので、もしオーストリア留学を検討されている方はあまり気後れせずチャレンジしてみてください。