日本国内の振り込みと違い国を越えての送金は結構な初見殺しです。
口座番号以外に予め調べておく必要がある事がいくつかあります。
日本からオーストリアへの送金に必要になる情報
- 受取人名義(アルファベット)
- 受取人住所(アルファベット)
- 国名(Austria)
- 受取人の金融機関名(オーストリアの金融機関名・アルファベット)
- 受取人の金融機関支店名(オーストリアの金融機関支店名・アルファベット)
- 受取人口座番号
- 送金目的
- IBAN
- BIC(SWIFT)
- BLZ(普通は要らない)
オーストリアから日本への送金に必要になる情報
- 受取人名義(アルファベット)
- 受取人住所(アルファベット)
- 国名(Japan)
- 受取人の金融機関名(日本の金融機関名・アルファベット)
- 受取人の金融機関支店名(日本の金融機関支店名・アルファベット)
- 受取人口座番号
- BIC(SWIFT)
日本の金融機関名・支店名の英語表記に注意!
意外と見逃しやすいんですが、これは適当に書いちゃダメなやつでどの金融機関も正式な英語表記が決まっています。
私の経験談ですが、この表記が分からなくて支店に電話した所「そのままアルファベットでいいですよ 😉 」と言われたのでその場は納得したものの、後日(後述の)IBANやBICについて尋ねた時にたまたまこの金融機関名表記も決まっているのを知り「あれ?違くね?」と思ったこともあったのできちんと確認したほうが良さそうです。(後述の日本の金融機関のページにも載っています)
SEPAって何?
海外送金のパンフとか見ると必ず出てくる「SEPA」送金。「Single Euro Payments Area」の略。
これはユーロ圏内のSEPA加盟銀行間だと通常の海外送金より安く早く簡単に、というかもう国内の銀行への様に送金できるというものです。
例えばオーストリアからドイツに送金したいとかなら出番という訳ですね。
そして日本はもちろんSEPA加盟国ではないので、我々日本人が使うことはほぼないです。
加盟国はWikiや多くの金融機関サイトに載っています。
https://de.wikipedia.org/wiki/Europ%C3%A4ischer_Zahlungsraum
IBANって何?
「International Bank Account Number」の略で、オーストリアへの送金時に必要になる番号の一つ。
国・銀行・支店・口座番号を最大34桁で表す番号です。(オーストリアは20桁)
見慣れないものですが、ヨーロッパでは一般的な番号で送金の際には必ず聞かれます。
ちなみに送金の際にこの番号が不明だったり、間違いがあると送金の遅延や追加手数料発生、返金等があり得るそうなので注意が必要です。
ちなみに上2桁は国名コードでオーストリアは「AT」と決まっています。
BICって何?
「SWIFT」とも呼ばれるこの番号は「Business Identifier Codes」の略で、8桁か11桁で銀行・国・所在地を表す番号です。(支店コードが付与されると11桁になります)
日本、オーストリア双方への送金時に必要になるものの一つ。
BLZって何?
国際基準ではないものの、これも過去使われていた、そして今もたまに聞かれることがある番号で、5桁でどこの銀行かを表します。(ドイツでは8桁)
「Bankleitzahlen」の略。
…え?どうやって番号を調べればいいの?
オーストリアの銀行口座の場合、もちろん支店に行って聞くのが一番確実ですが、金融機関によっては口座カードやKontoauszug(銀行取引明細書)にさらっと書かれていることもあります。
IBAN検索サイトというのもあります。
https://iban-rechner.co.at/
https://www.tbg5-finance.org/?ibancheck.shtml
BLZも検索できます。
https://www.banksuche.com/at/
主要なBICとBLZ対応表とか
http://www.geldmarie.at/banken/bankleitzahlen.html
日本の銀行口座の場合も、調べることはできますがぶっちゃけ支店に聞いた方が早いです。
そしてよく問題になるのが日本の場合BICコードのみが存在するということ。
なぜ問題になるかというと、EUの人たちからすると(BLZはともかく)IBANコードはあって当然、無いはずがないくらいに思われているようで、「日本の銀行口座にIBANコードなんて無いよ」と伝えてもなかなか信じてもらえない事があるためです。
日本の金融機関の海外から日本への送金についてのページ(例)
- https://faq.jp-bank.japanpost.jp/faq/show/1032?category_id=89
- https://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/sokin/kokusou/kj_sk_ks_gaikoku.html
- https://www.bk.mufg.jp/tsukau/kaigai/soukin/hishimuke.html
- https://www.mizuhobank.co.jp/retail/tetsuduki/gaikoku_soukin/index.html
- https://moneykit.net/visitor/fx/fx07.html
- https://www.hokuyobank.co.jp/exchange/send.html
どの金融機関でもIBANは無くBIC(SWIFT)のみで送金可能ですね。
上に書いたようにIBANコードが無いと遅延や追加手数料等のリスクがあるため当然慎重になる部分ではあるのですが。
日本からオーストリアに送金する
支店に行って「国際送金したいんですけど」と伝えれば案内してくれます。
この時に本人確認書類やマイナンバーなんかも必要になりますので注意。
オーストリアから日本に送金する
支店に行って「Ich möchte Geld nach Japan überweisen.(イッヒ メヒテ ゲルド ナッハ ヤパン ウーバーワイゼン)」と伝えれば案内してくれます。
同じく本人確認書類が必要になります。
ちなみにどちらの場合でも金融機関によってはオンラインでも送金できます。
慣れたらこっちのほうが楽だし早いです。
国際送金時の費用・手数料っていくらかかるの?
金融機関によって異なるので一概には言えませんが、国際送金されたお金は送金時の手数料が引かれ、その時の為替レートで売買され、さらに受け取り時の手数料が差し引かれて受取人の口座に着金します。
送金時の手数料・受け取り時の手数料はそれぞれ銀行に問い合わせれば分かる金額ではあるものの、どうやらそれはあくまで手数料としての金額であって、その銀行が定める為替レートに上乗せされている分は手数料ではないため実際のレートからいくら引かれているかは中々分かりにくいようです。
日数はどれくらいで着金するの?
割とばらつきがありますが数日~1週間ちょっとで着きます。
2週間経っても着金しない場合は問い合わせた方が良いです。
なお、問い合わせるべきは送金側の金融機関なので、日本からオーストリアに送った場合は日本の、オーストリアから日本に送った場合はオーストリアの方の金融機関に問い合わせるのが正解です。
番号とか間違えたらどうなるの?
私は一度日本から送金してもらった時に口座番号を間違えられてしまったことがありましたが、その時は(たしか)1週間くらいで返金された旨の連絡が来たようです。(ちなみに手数料は引かれていたそう。まぁ当たり前かもしれませんが…)
一般的に何かの間違いで一時的に処理が止まって着金されないという事はあり得るものの、本当に行方不明になるようなことはまずないようですね。
最初はかなり不安になりますが番号さえ合っていればまず間違いなく届くものなので、仕送りなどで今後何度も送金する予定がある場合はまず少額で試しにやってみると良いかと思います。