結構大事です。カフェ・レストランでこっちは単に知らなかったというものでも、あっちからすれば知っているかどうかは関係なくマナーの悪い客、と思われてしまいます。
・レジでも挨拶
ええそうなんですよ、日本ではほぼ一方通行な会話が成り立っているレジですが、オーストリアではそうはいきません。
まずお店に入った時(小さい個人のお店では特に)店員さんと目が合ったら「こんにちは」しましょう。レジに会計をしにいってはじめて会ったなら、このとき「こんにちは」です。
おつりや商品をもらったら「ありがとう」、その場か店を出るときに「さようなら」です。これはスーパー等でも同様です。
・レジの順番
普通はレジの前に列ができていて、もちろんその順番にお会計をするわけなんですが、もし買う物が1個2個の場合前後の人が順番を譲る習慣があります。
特に譲ろうとする人がカートぎゅうぎゅうに買う場合は顕著です。
絶対に譲らなきゃいけないものではないですし、譲らなかったとしても「嫌な奴だ…」とかは思われないですが、もし大量買いする時に気付いた時には「Bitte!(ビッテ!)」と譲ってあげましょう。
・降りるが先
これは日本でもありますがオーストリアではかなり徹底されています。電車、バスはもちろんのことエレベーター等乗り降りをする物全てでのマナーです。
降りる人がいたら全員が降りるまで邪魔にならないようドアのそばで待つ。荷物等が重くて困っている人はささっと手を貸しましょう。
特にウィーンはリンク内(StephansplatzやKarlsplatz等の中心部)の地下鉄・路面電車は混むことも多いのですが、かなりスムーズに乗り降りできることを実感できます。
(それでも通路自体が混んでてごっちゃになることはありますが)
・席を譲る
これは大丈夫ですね。座る席が必要な人がいればどうぞ「Bitte sehr!(ビッテ セアー!)」と声をかけましょう。
・ドアを開ける、開けておく
向こうが見えるガラスのドアなんかを開ける時、ドアの向こうに誰かがいる場合はこちら側に開けて先に通らせてあげましょう。また、自分の後ろに誰かがいる場合もその人が通るまで開けておいてあげましょう。
・レストランでの食器の置き方
オーストリアのレストランでは基本的にナイフ、フォーク、スプーンで食べることになると思いますが(アジア系レストランに行けば箸もありますけど)、休みなしに一度もフォークを手放さず食べることはないですね(私は夢中になって気がついたら食べ終わっています)。
食事中手を休める時は、まだ途中ならフォークやナイフを皿の上にハの字に置き、食べ終わったなら全て揃えて置きます。
ウェイターさんはこれを見て次の料理を運んだり、下げに来たりします。
もし、まだ途中なのに揃えて置いてしまうと「まだ残ってるけど、もうお腹がいっぱいだからいらないや」というサインになってしまいますので。
もちろん本当にお腹がいっぱいならちゃんと揃えておきましょう。別に悪いことではないですし、むしろ皿が空なのにハの字に置かれると、ウェイターさんも「え?まだ?こいつ皿でも食うんか?」となってしまいます。
・レストランでの食べ方
スープは「飲む」ものではなく「食べる」ものです(ドイツ語でもスープ:Suppeには飲む:trinkenではなく食べる:essenを使います)。なので器に口をつけて飲むのではなく、スプーンですくって食べましょう。
また、麺類を食べる時はそばのように音をたてるのではなく、フォークに絡ませて口に運びましょう。(いわゆるスパゲッティ食いです)
パン・手羽先等を除き、手で食べるのは厳禁です。
…とはいえ、一応レストランで音をたてるのは行儀が悪いと言われていますが、ぶっちゃけそれほど神経質になることはなく、ガッシャンガッシャンしなければ大丈夫です。
静かに口に入るサイズに切ってから食べる、と覚えておけば大丈夫なはず。
・オーストリアでのチップ
日本では無い習慣なのでついうっかり、なんてことの無いようにしましょう。
おそらく悩みやすいのが一体いくら渡せばいいのか?ということかと思いますが、基本的には会計の時にきりのいい数字、たとえば3,21ユーロなら3,5ユーロ、8,64ユーロなら10ユーロ、13,02ユーロなら15ユーロ、といった感じですね。
金額が高いほどちょっと幅に余裕を持たせます。9,87ユーロなら10ユーロではなく11ユーロか12ユーロ、43,75ユーロなら45ユーロではなく50ユーロのほうがいいです。
このチップ、どこで払ってどこで払わなくていいかと言うと、ウェイターさんを通すかどうかです。
たとえば、カフェ、レストラン、バーでは払いますが、駅などにあるピザやケバプ・ホットドックを売っている所では払いません。もちろんスーパーでもです。ただし、個人のサービス業者(引越し業者さん等)には払う場合があります。
チップというのはサービスに対して払うものですので、たとえば非常に態度の悪い店員さんで嫌な思いをした、と言う場合は強制でもないものなのでチップを払うかどうかは考えましょう(まあ、それでも払うというのが当たり前のマナーみたいな感じなので基本的には払いますけどね)。
あとは、チップはテーブルの上に置いておくのではなく、会計の時にウェイターさんに渡します。
渡す金額と払いたい金額が同じ場合(12,57ユーロのお会計で、チップを入れて15ユーロ払おうと思い、15ユーロちょうどを渡す時)は
「Stimmt So.(シュティンムト ソー)」
「この金額で(釣りはいらんよ)」
渡す金額と払いたい金額が違う場合(12,57ユーロのお会計で、チップを入れて15ユーロ払おうと思い、20ユーロしかなかった時)は
「15 euro bitte.(ヒュンフツェーン{渡したい金額}オイロ ビッテ)」
「15ユーロで(20ユーロだけど5ユーロお釣りくれる?)」
と言いましょう。無理にちょうどにする必要はありません。かっこわるいとかもないです。みんなお釣りもらってます。たまたまお財布のなかにちょうどあったよ 😛 くらいです。
※Euroはユーロの意味ですが、ドイツ語の発音ではオイロとなります。
・携帯マナーモード、というか電源
コンサートやオペラ等でです。鳴っちゃうとヤバイです。最悪演奏者が集中できなくて演奏に影響がでます(特に出だしとか静かな場面)。そのほか図書館や美術館等でも注意しましょう。
・店内に食べ物
街を散策しているといい匂いがしてくることがあります。そう、みんな大好きケパブです!ヨーグルトソースにチリがたまらんですね!ということで、する人はあまりいないと思いますが気を付けて下さい。(ケパブについて詳しくはこちら)
ペットボトルの飲み物であれば本屋でもほぼ問題ないですが、MANGOにピザ、SWAROVSKIにケパブはちょっとどうなんだろうって感じです。(やったことはないので分かりませんが)
食べたい物といい店を見つけた時は、食べ終わってからか、食べる前に入りましょう。
・美術館・博物館では静かに
入ってみると分かりますが予想以上に静かです。ひそひそレベルでも聞こえることもあります。
また写真、フラッシュ撮影も禁止の場合が多いです。
物が届く位置にあったりしますが、手で触れるのはまずアウトなので注意しましょう。
・受けた側ならありがとう
ドアや席のマナーはこちらがしてもらうことも多々あります。お店に入った時も普通は店員さんが挨拶してくれます。荷物持ってもらうこともあるかもしれません。相手がオーストリア人ではなくても、発音が悪くても、ちゃんと伝わるのでお礼の言葉だけはしっかり覚えて行きましょう。