この前悟空さが悟天ちゃん達と一緒にドラム缶のお風呂入っているシーン見て、ふと「シャワーじゃなくてお風呂であったまりたいなぁ…」と思ったんです。
ドラム缶は流石にアレですが、オーストリアの日常生活ってあまり車を必要としない代わりに歩く距離は多く(私の地元は完全に車社会で…)、足への疲労は寝ても十分に取れない事があるんですよね。
また、ご存じの通りオーストリアでバスタブ付のバスルームがあるアパートを見つけるというのはなかなか難しく、運良く良い部屋を見つけられない限り高い家賃のバスタブ付の部屋を借りるかシャワーのみで乗り切るかを迫られることになります。(一軒家とかは別ですが)
以前ご紹介した様にウィーン郊外のバーデンに行ったり、近場のTherme(温泉)に足を運ぶのも選択肢の一つですが、日本の浴場の様に素っ裸で体を洗ったりするのが目的ではなく、どちらかというと温水プールという方が近いので我々日本人が期待する施設というのは現状こちらには無いんです。
でもやっぱり長く日本を離れているとシャワーでは満足できない時もありますよね。
火照った体にキンキンに冷えてやがるビール(か牛乳)を流し込み、ソファでだらっと小一時間リラックスしたいわけです。
そう、自宅で。
そこで今回はどこかに行ってではなく、自宅でお風呂に入る方法をご紹介。
Mobile Badewanne
日本の場合一軒家はもちろん、多くのアパートではバスタブがあるのであまり日の目を見ていないように思いますが、「ポータブルバスタブ」というのが世の中存在します。
このポータブルバスタブ、ドイツ語では「Mobile Badewanne」という名で売られています。
元々は赤ちゃんの体を洗う際や屋外でのバスリラックス・介護等の目的から始まったんだと思いますが、今ではもっと広く使われるようになってきているみたいです。
つまりこいつを自宅に設置すれば元々シャワールームしかないアパートでもお風呂が楽しめるわけですね。
オーストリア・ドイツで売られているブランドも色々ありますが、作りのかっしりした「CRS」、軽くてもこもこの「Tubble」、コンパクトな「Schwänlein」等がメジャーっぽいです。(CRS・Tubbleはアメリカ等色んな国で売られているみたいです)
大人用サイズでおおよそ150ユーロ強が相場ですが、CRSのは頑丈な分若干高め。
比較サイトとかでいっぱい見つかります。
- https://www.lionshome.at/moebel-badewannen/mobile/
- https://www.idealo.at/preisvergleich/Liste/117365746/mobile-badewanne.html
- https://www.amazon.de/dp/B0973FCNKL/
- https://www.amazon.de/dp/B00W45T0VY/
- https://www.amazon.de/dp/B07N7J8975/
- https://www.amazon.de/Schw%C3%A4nlein%C2%AE-Badewanne-Erwachsene-Seifenkorb-Nackkissen/dp/B07Z9KQ7FQ
どれが良いの?
お値段は抜きにしても個人的にはTubbleかなと。
CRSはかっちりしてる上、蓋も付いてるので良さげなんですが、後述の通り設置・片付けで持ち上げたりすることが多々あるのでかっちりしている分重めなのが若干ネック。(と言っても12kgですが)
ちなみに商品名についている「faltbar(e)」は折り畳み式という意味です。
TubbleはCRSとほぼ同じサイズ感で5.5kgと軽いです。
なおバスタブを空気で膨らませるタイプなので最初に空気入れが必要ですが、これは電動ポンプですぐできるので苦にはなりません。
Schwänleinは他のに比べ縦幅が30cmほど短く足を曲げてやっと入れるサイズですがお値段も安く、バスルームに他のサイズが置けなくてもこれなら置けるという場合に重宝します。
また、どのブランドでもある程度の大きさ以上のものはコンパクトに折りたためるようになっていたりするので置き場所に困ることはあまりないかと。
特にTubbleは折り畳み式よりもコンパクトに片づけやすいのも魅力で、例えば引っ越しや帰国のことまで考えると処分も楽な方が良いです。
入るには事前準備が必須
実際に入ろうとすると気が付きますが、色々準備が必要です。
バスタブの下にマットを敷き、すぐ側に足ふきバスマット・バスタオルは必須ですし、万一お湯が漏れて水浸しになっても大丈夫な準備はしておいた方が良いです。
大抵の場合バスルーム内に置くかと思いますので、シャワーエリアの隣において「シャワー⇔バスマット⇔浴槽」の置き方にしておくと体が濡れたまま行き来しやすいので楽ちん。
一応居間スペースなどにも置くことは可能ですが、シャワーからお湯入れる長いホースも必要ですし、入っててお湯が漏れたら色々終わるのでおっかないです。やってみたいけど。
また、オーストリアは日本に比べ湿気も少ないですが、室内風呂は流石に湯気が立ち込めるので換気も全力でする必要があります。
そういう意味では窓を開けると寒くなってしまう冬に室内風呂は少々ハードルが高いです。
お湯が溢れても排水溝があるどでかいシャワールームに置くのが本来理想ですが、そんなお部屋ならそもそも浴槽あるはずというジレンマ。
排水はホースで
大抵浴槽の側面下に穴があるのでそこから排水できます。
ただ、穴が微妙に底から上にあるため水を出し切れないと思うので、最後傾けて流しきる作業が必要です。
ある程度シャワーエリアが広い場合、こんな感じの円柱型をシャワー内に置いてしまうのもアリです。
このタイプはお値段も他に比べ安いですし、排水も側面ではなく底についていることが多いのでホースで排水する手間を省くことができます。
長風呂するなら蓋は必須
我々日本人からすると蓋から頭だけひょっこり出す入浴スタイルはなかなか斬新ですが、これにも海外センスじゃなくちゃんとした理由があります。
縦幅はもちろんですが、これらのバスタブは見た目からも分かるように横幅もあまり広くなく、体が浸かっても溢れない量にする必要があるので思った以上にお湯の量が入りません。(私の体積の話ではないです)
お湯の保温時間は湯量が少ないほど短いので実家のお風呂感覚でアツアツの長風呂に浸かろうとすると、途中でお湯がぬるくなってくるんですよね。
なのでなるべく長く保温できる様、この蓋が必要になってきます。
それでもぬるくなる場合は予め手元に沸かしたポッドを用意しておいて注ぎ足した方が良いかもしれません。(体にポッドのお湯が直撃しないように注意)
ちなみに製品によって素材は異なるものの45℃程度までは問題ない様ですが、それ以上の熱々を浴槽に触れさせるのはマズそげ。
注ぎ足す際はなるべく元々入っていたお湯と混ぜながらゆっくり入れるくらいで良いかと思います。
なおTubble等は蓋が付属していないため、必要な場合別途お風呂カバーかその代わりになるもの(アルミ保温シートとか)を調達する必要があります。
日本から持ってこれる場合お風呂用湯たんぽもあれば便利です。(オーストリアにはなさそう…?)
敢えて小さいバスタブという手も
女性の方であれば全身とはいかなくてもせめて足だけ浸かってむくみを取りたいという方も多いのではないでしょうか?
こちらにもフットバスは売っているのですが、浸かるのは足首から下で肝心のふくらはぎが浸かれないものがほとんどです。
そこでこんな感じの小さいお子様用サイズのバスタブ使うことで、膝下も十分にカバーできます。
https://www.amazon.de/dp/B08X74SQ9D/
置き場所確保できるなら浴槽買い検討しても良いかも
元も子もない話ですが、もしバスルーム自体がかなり広く、引っ越しや帰国などの事情を考えなくても良い環境であれば、普通の浴槽を設置するというのもアリだと思います。
独立設置用の浴槽自体は家具屋さんでも普通に売っており、相場は1,000ユーロ越えが普通ですが探せば上記の様な価格帯のものもあるにはあります。
私が住んでる所もそうですが、浴槽が無い環境では浴槽を手に入れない限り自宅でお風呂に入ることはできません。
上記の様な普通の浴槽はもちろんMobileタイプでも多少値は張るものの、長く使えればそれだけコスパは良くなるので、オーストリアでも気楽にお風呂に入りたいという方は是非検討してみてください。