オーストリア旅行で感じる文化の違いや欠点【渡航前に知っておきたい】
中央ヨーロッパに位置するオーストリア。
景観も文化も食も全てが日本とは全く異なる上、世界的にも人気の旅行先であることから日本からの人気も高い国の一つですよね。
しかし、文化が違うということは何もそのすべてが良い面とは限りません。
違うが故に我々日本人が「エッ!?!?」と思ってしまうような面もあるのです。
今回はその中から旅行時に特に感じやすい、そしてあらかじめ知っておくことで困惑せずに済むオーストリア旅行の欠点や違いを厳選してご紹介します。
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オーストリア旅行で感じる文化の違いや欠点
物価は安くはない
こちらの記事でも多少触れていますが、オーストリアは決して物価が高い国ではありません。
しかし、安い国でもありません。
EU全体では真ん中くらいです。特に旅行で訪れる方にとって最も重要であるレストランやカフェでの価格帯は、日本円換算で考えると2~3割は高いと思える相場です。
これはオーストリアが、というよりは円相場や昨今の国際事情による物価変動によるところが大きいので今後長いスパンで変わってくる可能性もありますが、少なくとも2023年の現状ではちょい高めという事ですね。
メシのジャンルが偏っている
他のEU諸国と同じく肉・パン・チーズ、そしてケーキが得意な料理文化圏ですので、比較的カロリーオーバー気味です。
シュニッツェルと呼ばれるカツレツを筆頭に、具沢山のシチューやステーキ。付け合わせにはポテトと(申し訳程度の)サラダ。コーヒーには生クリームの冠が乗っかっています。
軽食もドデカソーセージやミートローフのかたまりをパンに挟んだり、ケバブを頬張ります。
そんな欧州での食生活に慣れていない日本人がお米やみそ汁・漬物なんかが恋しくなるのはよくあること。
サッパリとした和食がメインの方だと若干胃が重くなるという方もいるかもしれません。
それゆえに、渡航時のトランクにパックご飯やインスタント味噌汁を持って行くのはよく知られることですね。
もちろん和食料理店や寿司・焼きそば・おにぎりなんかが全く売っていないというわけではありませんが、日本のコンビニの様になんでもその辺で買えると期待して訪れるのはちょっと危険かもしれません。
この点については、和洋中色んなレストランがひしめく日本の方が圧倒的にオールラウンダーですね。
コンビニ・自販機が少ない
オーストリアも年々便利になってきてるためコンビニ・自販機も全く無いというわけではありませんが「2~3分歩けば見つかるだろ」なんて密度ではないため注意が必要です。
こっちの人にしてみれば24時間営業というのがそもそも異世界レベルの営業形態なので、夜ホテルに着いた後、日用品やちょっとした軽食・飲み物が無い! 😯 なんてことが無いように、早めに買っておく必要があります。
商品のレパートリーが少ない
日本の百均商品が海外で人気、というニュースを見たことは無いでしょうか?
「日本の商品力は世界一ィィィ!」というのはあながち誇張ではありません。
即席食品やトラベルグッズひとつをとっても、その質とニーズに合わせたレパートリーの広さは他国では見られないレベルです。
逆を言えば、「日本から持って行かなくても旅先で適当に買えるだろう、そう思っていた時期が俺にもありました…」なんて話は日常茶飯事です。
何が現地で調達出来て何が出来ないのか…なかなかひとつひとつの判断が難しい所でもありますが、これが無いと外歩けない!といった必需品なんかは必ず持って行くようにしたいですね。
案内が不親切
駅やホテル、チケット購入機等での各種案内も、日本のそれに比べるとそっけない所が多いです。
「コレどこに行けばいいんだろう?」とか「どうやって操作したら良いんだろう?」みたいな一度分かってしまえばどうってことない些細なことでも、初めての、しかも現地の言語に明るくない人からすれば戸惑ってしまうことってありますよね。
色んな国の人が集まる空港はしっかりとしていますが、その他の商業施設や交通機関を利用する際にはそう感じることがきっと多いはずです。
これもオーストリアが特に不親切というよりは、日本の案内の丁寧さに慣れてしまっているが故の感じ方の違いですね。
対面頼りの案内
上記の点にも関連しますが、オーストリアの場合最終的には「近くの係の人に聞いてね!」という案内パターンが多いです。(でも大体近くにはいない)
公用語がドイツ語という事も相まって、なるべくなら対面は避けたいと思う旅行者の方が大半かと思いますが、英語を駆使して乗り切らねばならない場面は必ず出てくるはずですので、翻訳アプリ等の準備は必須です。
ドイツ語が訛っていて聞き取れない
「あたいはドイツ語習ってたから大丈夫! 😎 」という旅行者の方もいらっしゃるかと思いますが、ここはドイツではなくオーストリア。
いわゆる教科書で習うドイツ語が相手の口から出ることはそうそうありませんし、ドイツの人が話すような聞き取りやすいドイツ語でもありません。
これは実際に体験してみないと分からない部分ではありますが、おそらく思っている以上には聞き取りにくいので覚悟が必要です。(まぁ厳密にはそもそも単語レベルで全く違うんですが…)
逆にこちらが標準ドイツ語を話す分には問題なく通じるのでその点は安心かと。
接客が冷たい
冷たい、というよりは普段の日本での接客が丁寧すぎて、日本人が海外の接客を受けると冷たく感じてしまう現象です。
お客と店員はあくまで対等、スマイルはチップ次第という文化の違いが感じられる部分とも言えます。
それこそ「かしこまりました(フカブカ)」の心遣いは一部の高級店やホテルでのみ見られるものですので、接客が冷たいと感じてもあまり気にする必要はありません。
この差を知っているのは意外と大事で、知らずに冷めた接客を受けて「差別を受けた!」と落ち込んでしまう人が結構います。
せっかくの海外旅行をこういった些細なことで台無しにしてしまうのはもったいないことなので、是非とも先に知っておきたい点ですね。
米がなかなか食べられない
これは「日本人が思う美味しいお米」の話です。
粘り・艶・香り…旨い米を食べて育ってきた私達日本人だからこそ、無意識に分かってしまうのがお米の違い。
パラパラとした細長いお米であれば普通の料理店でもパエリアやガーリックライス等でお目にかかれます。
しかし日本米はどこでもあるわけではありません。
もちろんちょっと高めの和食レストラン、あるいはSUSHI屋さんに行けば食べられますが、そういったところ以外ではなかなか味わえないです。
「あたいはお米の種類にはちょっとウルサイよ…?」という方は、上述の様に現地で恋しくなった時用のパックご飯などを持っていくことをおススメします。
歩き疲れやすい
日本でも都会の人はコンクリートの上を歩き慣れていますが、石畳の上はそこまで慣れていないはずです。
1日2日程度ならいざ知らず、1週間以上ともなると結構な疲れが溜まるはず。
私も地元がそうですが、車社会で普段歩かない地方民にはもっとキツいはず。
もちろんオーストリアも端から端まで石畳というわけではないのですが、観光名所が集まるような場所では結構な割合で石畳です。
なるべく歩きやすい靴を用意しておきましょう。
人を選ばないアトラクションが少ない
日本で言う所のディズニーリゾートやUSJ、スカイツリー等いわゆる老若男女問わず誰でもワクワクするような場所は、実はオーストリアにはあんまりありません。
もちろんこれはオーストリアがつまらないと言っているわけではありません。
旅行先としてのオーストリア本来の魅力は景色や文化・食事・歴史等に大きな比重があるため、宮殿や教会、美術館、カフェ巡りなど楽しめるジャンル自体が違うのです。
しいて言えば、オーストリア旅行は小さな子供たちにはあまり気に入られにくいジャンルと言えるでしょう。
逆に現代的なアトラクションという点では日本の方がよっぽど楽しい場所だと思います。
遊園地であればウィーンにもプラーターがあり、絶叫レベルならTDLよりもはるかに高いです。
欠点と感じるか、違いを楽しむかは本人次第
全てにおいて世界一という国はどこにも存在しません。
良い面もあれば悪い面もあり、その違いにガッカリするか楽しむのかも人それぞれ。
特に海外旅行なんてのは景色から歯ブラシの先っちょまで全てが違う場所へ足を踏み入れることに他なりません。
五感で感じる違いを全て楽しむことこそが、最も有意義な旅行になる秘訣だと信じています。