「オーストリアで生活してみたい!…けどいざとなるとやっぱり不安だし大変そう…」
「子どもが留学したい!と言ってるけど一人で大丈夫か心配…」
「ネット上で海外から帰ってきた人の”マジで人生変わったわ…”みたいな意見よく見るけど実際どうなん?転生でもしたの?」
とかをたまに聞かれるので、海外生活ならではの心境や変化・生活費等も含めて紹介します。
一人で何とかしないといけない
もちろん一人で来た場合ですが。
初めての生活ではまずこの感覚が襲ってきます。
既に社会人の方や大学生の方で一人暮らしの経験をしていたとしても、周りにすぐ助けてくれる人がいない、というか日本人がいないという状況で自分で自分の面倒を見ていくことはなかなかのプレッシャーです。(自分はそうでした)
高校卒業後すぐに来たとかで一度も一人暮らしの経験が無ければ、飛行機に乗っている時に「あっ、やっぱり帰ろっかな… 😐 」と思うほど憂鬱なタイミングがあります。まだ着いてないのにホームシック。
今の時代海外から日本へ電話するのもとても簡単になりましたが、それでも周りの人がちょいと来れる距離にいない感覚は独特なものがある気がします。
とは言え大抵2・3か月もすれば慣れるんですけどね。
最初は気分を紛らわせるためにテレビをつけても笑い所がさっぱり分からないバラエティ番組や早口で何か言ってる吹き替えの映画で全然気が休まりませんがそれもその内慣れるはず。(オーストリアのテレビについてはこちら)
実際ただ生活するだけなら大したことない
機会はあるけど海外なんて怖い! 😥 ともし踏みとどまっている方がいれば、それはもったいないと思うので是非伝えたいことです。
最初住む場所の契約とかありますが、それさえ確保してしまえば単に生活するというのは想像しているよりずっと簡単。
ぶっちゃけスーパーで買い物さえできればドイツ語もほとんどいりません。最悪「Danke」「Wiedersehen」だけ知っていれば何とでもなります。
語学留学は大変?
もちろん言葉を勉強する事は簡単ではないですしすごく時間のかかるものなので大変ですが、例えば3か月~半年くらいの語学留学自体も慣れてしまえばそれほど難しいことではありません。
上記の家とスーパーの行き来の他、日中は勉強してたまに美術館やシェーンブルンに足を運んでみたり…というのが増えるだけです。
生活費はどれくらい?
家賃(賃貸アパートの)
もちろんかなりピンキリですが、ウィーンで一人暮らしでも300ユーロより安い所はほぼないと思います。中心部は別ですが大体500ユーロ前後でいいお部屋の割合多くなるかなぐらいですかね。家族用だと1,000ユーロあれば広いとこたくさんあります。
食費
これも人によってな部分ですが、個人的に100ユーロ以下は相当ハードル高いと思います。
でもまぁ一人なら150~300ユーロくらいです。肉・野菜・果物等は日本よりそれなりに安く、魚はめちゃ高で、パン・お米はかなり安いです。日本はお米安いイメージかと思いますが、同じ単位だとこっちのお米の方が安い事も。(高いのはやはりめちゃ高ですが)
あとやっぱりチーズとお酒ですね。 😳
ブルーチーズとかワインとか日本よりお手頃です。モッツァレラもむしゃむしゃかぶりついて大丈夫です。
私はパスタ好きなのでこの点は来てよかったなと思います。
なんとなくどんな物価か知りたい方はBILLAやBIPAのサイトでチラ見してみると良いかも。
外食費
日本より若干高い…10ユーロではかなりお店限定されます。
特にファストフードとお料理の間の、日本の牛丼・ラーメンみたいなお手頃な価格帯の食べ物がそもそも少ないんですよね。
交通費
安いです。
ほとんどどこの都市も市内乗り放題月額チケットみたいのがあり、例えばウィーンで1ヶ月定期で一番割高になるMonatskarteは現在51ユーロです。
学生用や年間チケットなら1月当たりもっと安くなります。
服代
これもピンキリですが割と安いと思います。
アルバイトはできる?
出来ますが労働許可が必要です。
いつでも誰でも取得出来るものではないため、バイトしながら大学に~、というのが思いのほか簡単では無いので注意が必要。
長期の留学やお仕事をするために
半年。
オーストリアでは半年という区切りを境に難易度がぐわっと上がります。
何故か?「滞在許可」を取らなくちゃいけないからです。
すんごい一言で言うと書類を揃えたり書いたりして申請するだけなのですが、経験のある方はご存知のように予めどんなものが必要か知ってないと「書類を揃える」というのがとても大変です。6つのオーブ集めて来いとか言われた方がまだましなレベル。
例えば保険証を添付しなきゃいけないという事はそもそもオーストリアで有効な保険に入っている必要があるので、WGKKとかにまず赴くことになります。(オーストリアの保険についてはこちら)
あるいは口座にある程度まとまった生活資金があることを証明するために、十分にお金を預けた状態で口座の預金明細を取得する必要もあります。
「うん?アポスティーユってなに? 🙄 」とググる必要も出てきますね。
そんな諸々の証明をやっとこさ集め申請書類にサインし、お役所に行って数時間番号札を握りしめ「朝から人多すぎ…」と思いながら待ち続け、いざ自分の番だと担当の人に渡すと「…Inskriptionsbestätigungは?これじゃ当期の在学証明にならないわよ?」と突っ返されることもあるかもしれません。
それらをやり遂げついに手に入るぞ!という所で「あっこれ結構お高いんですね… 😐 」という思いをして「滞在許可」を取得する必要があるのです。なので最初これをゲットする前と後では何か色々精神的な図太さが付くかと思います。
ちなみに更新は初回より必要な書類も減りますし、どんなものが必要かも分かっているのでそれほど大変ではないです。
度胸がつく
言葉の壁も絡んできますが最初は何でも分からないことだらけで、「え?レセプションってここ?なんか何も書いてない荘厳なドアなんだけど…」とか「あれ?この人さっき言ってた金額分差し引いてないのでは?言った方が良いのかな?」とか日常の細かい所でちょっとした度胸を試される場面にちょくちょく遭遇します。
日本ならこちらも意見とニュアンスを伝えやすいですし、いろんな気配り・サービスが当たり前の状態なので、なんというかちょっとした所で「あれ?これでいいのかな?」みたいなことってあまり無いんですよね。
でもこちらではそういう部分がなんというか自己責任みたいな考えなので、自分の行動や発言をするぞみたいな度胸(自主性?)が身に付きます。(伝わらない…)
カロリーもつく
肉・チーズ等高カロリー食材が安くビールも水のよう!スナックも!
しかもこんにゃくやら魚やらヘルシーな方向の食材が無いか高い!という状況で何も気にせず暮らしていたら結構後から来ると思います来ています。
幸い市や国としても健康に取り組んでいて、ウィーンでは自転車簡単に借りれますしドナウ沿いに走る人も多いので不健康にならないよう気をつけたいですね。(詳しくはこちら)
時間の流れがゆったりっていう意味が分かる
日本で朝から1日かけてカフェで新聞読む人なんて滅多にいないと思うんです。
でもこっちでは仕事や勉強の事は忘れて今はゆっくりしよう…という考え方が許される空気感があります。
流行に置いて行かれる
日本のですね。
たまに日本に帰った時の浦島太郎感は自分だけではないはず。
誘惑が少ない
満喫・ドンキ・コンビニ無いですし、マンガ・ゲームやTVも選択肢が限られているというかドイツ語です。
私自身20歳になる前にオーストリアに来ましたが、多分親御さんが心配な子供がだらける誘惑はむしろ少ないんじゃないかな~と思います。まぁ美術館やクラシックコンサートなどの知的な誘惑は多いかもしれませんが。
あとネット・スマホだけは健在ですね。
自分にとって「人生変わった」こと
インドにでも留学すれば全然違う話になる気がしますが、オーストリアに来て考え方が大きく変わったのは上記の「度胸がついた」ことです。
日本はすべき選択肢を周りが教えてくれたりこういう時は普通こう、みたいな親切があって、自分の事だけど自分が本気で考えなくても誰かが何とかしてくれる感があると個人的に感じています。(それは大人になるまでの人生でありがたいことなのですが)
ただ、本来当たり前の事なのかもしれませんが、自分の責任は自分でとる!(ドン!)という意識が私の場合日本を出てから学んだことで「人生変わった」ことですね。