オーストリアでは毎年秋になるとナッシュマルクトを始めとする市場やスーパー・レストラン(ホイリゲ等)で、「Sturm」(シュトゥルム)というワインになる前のお酒を売り出しています。
葡萄の収穫に合わせて作られるため大体8月末~10月くらいまでがお店でよく見かける期間です。
ワイン好きの間では割と知られている飲み物らしく、「シュトゥルム ワイン」で検索すると色々な方の感想が引っかかってきます。
関係ないですが、「Sturm」だけだとワインの他、嵐の画像とかサッカーの試合結果、ドラマのSturm der LiebeやらDestiny2の攻略情報まで引っかかってきますが、本来のこのドイツ語の意味は「嵐」です。意外すぎですね。(日本語だと天気すら差し置いてジャニーズの嵐しか引っかからないのも驚きです)
で、Sturmっておいしいの?
味は甘くておいしいです。 😳 けっこうジュースっぽく、よほどアルコールが嫌いという方でなければ、誰でも飲める味だと思います。
アルコールっぽさがより少ない「Most」(モスト)というものもあります。
これはSturmのさらに熟成前段階のものでアルコール分もより少ないです。
まったく0ではないみたいなので、本当にアルコールが飲めない方は注意。
このSturmですが、スーパーで売っているペットボトルのものを除き、大抵大きい瓶で売っています。
ただ、ガス抜きのためか、蓋があまりしっかりしていない場合がほとんどなので、シュトゥルムまみれになりたい場合以外は注意が必要です。
賞味期限は?
腐る、というか現在進行形で熟成中のものなので、日にちがたつほど味が変わってしまいます。
そのため、基本的には買ってから数日中(長くても1週間)以内に飲み切ることをおすすめします。
それ以上保存していた場合にどうなるのかは私も試したことがないので試そうとは思わないので分かりません。
腐ってしまうのか、美味しいワインに変身するのか、分かる方教えてください。(でも売ってる段階で密封されてないですからね…)
でも飲みきれないよ 🙁
と言いつつ飲めてしまうのは分かっています。
でも本当に飲みきれない…そんな時は料理です。 💡
基本お菓子クリーム系と相性が良いです。
- 砂糖・生クリーム・バニラエッセンスと一緒に泡立ててスーパーの冷凍コーナーで買ってきたザッハートルテ※に添えるだけでちょっといいアクセントになります。
- レアチーズケーキの中に入れてしまっても良いです。私はシンプルな(そしてなるべく安い)Philadelphiaのクリームチーズ(Frischkäse)で作ったりします。
作り方は人によっていろいろあると思いますが、際立ちやすい味ではあるので、軽く入れるくらいの気持ちで大丈夫です。
下手に使い切ろうとしてドバドバ入れると大変後悔することになります。
あとはスープや煮込み料理のレシピもあるみたいですが、葡萄ジュース成分の方が味としてかなり強いため料理に入れるワインのようには使えません。
オーストリアでは郷土料理の一つにシュニッツェル(Schnitzel)がありますが、地方のレストラン等ではシュニッツェルにクランベリーソースが付いてることがあります。これはもちろん甘めのソースなのですが不思議と揚げ物に合ってしまう味です。
牛乳ライスもそうですが、この国は甘味を旨味と組み合わせることに日本よりポジティブな気がします。
そんな流れでこのSturmも料理に使うのか、検索でも本でも探すと結構色々なレシピが出てきますので気になる方はぜひ挑戦してみてください。
※売ってるんですよ、もちろんケーキ屋さんの方が本格的ですが、ちょっと安いし庶民味派の私はこっちの方が食べたくなったりします。