ちゃんと届く?日本からオーストリアに郵便を送る方法
オーストリアに住んでいると日本から荷物を送ってもらう機会がそれなりにあると思います。
家族や友人が日本食を送ってくれる、ドイツ語の参考書を自分で出して自分で受け取る等色々ありますよね。
そうなるととりあえず郵便局に荷物を持って行くと思いますが、郵便局でも送る方法がいくつかあります。
適当に「一番早いやつで」とかレギュラーマンタンのノリで言っちゃうとウン万円もかかってしまうこともありますので気を付けないとです。
(2022年12月追記)コロナ渦による配送方法の制限
後述でご紹介している配送方法の内、EMSやSAL便などコロナの影響により現在一時的に利用できないものが発生しているようです。
タイミングによって利用の可不可が随時変更される可能性があるので、以下のページも併せてご確認ください。
https://www.post.japanpost.jp/intmypage/faq/053.html
https://www.post.japanpost.jp/int/information/overview.html
まず送れないものとか
禁止の物と条件付きで送れるものがあります。
https://www.post.japanpost.jp/cgi-kokusai/nonmailable_articles.php?p=1&cid=18
肉、くじ、金・銀などはなんとなく分かるかと思いますし、テロリストでもない限り武器やら麻薬などを送ろうという人もいないかと思います。
条件付きで送れるものには結構身近なものが含まれていて、たばこや酒類・医薬品や塩に卵食品が含まれていますね。
コロナ渦に関係するものではマスクが条件付き許容物に当てはまります。
これは完全禁止というわけではなく、
「FFP2マスク又はその他のFFPマスクにはCEマークと識別番号があり、かつドイツ語の使用説明書が添付されていること。~」
とある通り、オーストリア国内でマスクとして認められているFFP2かそれに準ずるもので、さらにドイツ語でそれと分かる説明書が一緒にあればOK、という事になります。
郵便の送り方の種類
日本の郵便局からオーストリアに送る場合、まずどういう手段で送るのかを4種類の中から選ぶことになります。
EMS(国際スピード郵便)
https://www.post.japanpost.jp/int/ems/index.html
一番早い送り方です。
30kgまでの荷物がたった3日(※)で着きます。そして一番高いです。
多くお金をかけてでもダッシュで届けたい物がある時はこれを使いましょう。
ちなみにクール便もあるようです。(現在オーストリアは対象外)
航空便
5日程度(※)で着く普通の便です。
上記のEMSよりは遅いですが、お値段もその分安いです。
エコノミー航空(SAL)便
https://www.post.japanpost.jp/int/service/dispatch/index.html
SAL便とは日本国内と到着国内(この場合オーストリア)では船便扱いで、両国間は航空機の空きスペースで輸送する方法。
料金が船便より早く、航空便より安いです。
オーストリアの場合約2週間前後で着くので、荷物を送るのに一番使いやすいものだと思います。
船便
何といっても一番安いです。そして一番遅いです。
大体1ヶ月以上は見ておいた方がいいくらい遅いです。
時間がかかっても良い・賞味期限などが問題ない・他の便だと重くて費用が掛かるものなどがあればこれで送った方が良いかもしれません。
ただ、送った方も受け取る方も荷物の存在を忘れてしまうことのないようにしたいですね。(私の経験です)
国際eパケット
https://www.post.japanpost.jp/int/service/epacket.html
小形包装物(2kgまで)を書留付きで安く送れる方法です。
オーストリアへの日数は航空便と同じく5日程度(※)ですが、航空便の同じ条件(小形包装物+国際書留付き)よりは若干安いです。
ただ他と同じ様に送れるわけではなく、事前登録(HPですぐできます)が必要で、登録後マイページから送り状を作成し、さらに専用パウチを請求しないといけない(到着までに5日程度)ので若干敷居が高いですね。
普通に送る分には関係ないですがこの専用パウチの請求上限もあるようです。(一回50枚まで、1ヵ月300枚まで)
郵便局の登録ページ
http://www.post.japanpost.jp/int/service/epacket.html
国際eパケットライト
https://www.post.japanpost.jp/int/service/epacketlight.html
2017年10月からはオーストリアも対象に含まれた、SAL便扱いの書留+国際eパケットです。
ただ、手渡しではなくポストに入れる等若干の違いもあります。
オーストリアへの日数はSAL便と同じく約2週間前後(※)で、SAL便の同じ条件(小形包装物+国際書留付き)よりは若干安いです。
※日本からオーストリアまでの目安の日数です。
荷物の種類
送る手段が決まったら、次はどんな荷物を送るかです。
手紙・エアメール(書状)
https://www.post.japanpost.jp/int/service/letter.html
いわゆるお手紙ですね。
あの赤と青の枠線が入った封筒のやつです。
定形郵便物は大きさと重さ(50gまで)が決まっているので手紙だと言いつつ楽譜のコピーや小説級のラブレターを送ることはできません。(2kgまでなら定形外郵便物として送れます)
ちなみにSAL便では送れないです。
はがき
https://www.post.japanpost.jp/int/service/postcard.html
長辺14~23.5cm、短辺9~12cmに収まるサイズのはがきは、オーストリアを含む世界中へ一律70円(航空便)か60円(船便)で送ることが出来ます。
これも手紙とおなじくSAL便では送れないです。
グリーティングカード
https://www.post.japanpost.jp/int/service/greeting.html
本来定形外郵便物となるサイズのものでも、重さが25gまでの慶弔用カードに限っては定形郵便物の手紙として送ることが出来ます。
料金は送り先の地域によって異なり、オーストリアは「第二地帯」の110円です。
小形包装物
https://www.post.japanpost.jp/int/service/small_packing.html
重量2kgまでで一定の大きさ以内のものはこれ。下記国際小包より安く送ることが出来ます。
国際小包
https://www.post.japanpost.jp/int/service/i_parcel.html
重量は30kgまでのものです。
ただし、長さ1.5m以内・長さ+(高さ+幅)×2=3m以内の大きさ制限もあるので注意。
で、実際いくらかかるの?
郵便局のHPで実際の重さでの料金・日数を調べる事ができます。
https://www.post.japanpost.jp/cgi-charge/index.php
オーストリアへなるべく安く荷物を送りたい!
上述の様に2kgまでの荷物であれば比較的安く送ることが出来ますが、2kgとはスーパーに売ってるでかい水のペットボトル1本分。思った以上に少ないですよね。
日本食食べたいだろうからとパックのご飯とか入れてたらすぐ超えちゃうレベル。
ならどうするか?
取れる手段は多くありませんが、一番簡単なのは荷物を分けて送ることです。
例えば合計3kgの荷物を東京からオーストリアまで送りたいとしましょう。
EMSでオーストリアまで3kgの荷物を送る場合、8,800円かかります。(2022年現在)
しかし、その内で急ぎ必要なものが500g分の書類のみだとすると
- EMSで500g(3,150円)+船便で2500g(3,700円)の6,850円
で送ることが出来ます。
※ちなみに船便は2,500gでも3,000gでも料金は同じ3,700円です。
他にも
- 航空便で500g(960円)+SAL便で2500g(5,200円)の6,160円
- EMSで1000g(4,400円)+SAL便で2000g(2,150円)の6,550円
- 航空便で1500g(2,160円)+SAL便で1500g(1,700円)の3,860円
なんて組み合わせ等が可能です。
荷物を複数送る手間はありますが、食べ物を送る際など荷物の配送日数を分けられそうな場合には検討してみてください。
内容品の書き方
荷物を梱包し、いざ郵便局に持っていくと(送り方の種類によりますが)ラベルを記載するように言われます。
住所や相手の連絡先などを記載していく事になるのですが、その中でも特に難しいのが「内容品」。
- 内容品の品名、個数、重量、価格を、英語・フランス語または名あて国で通用する言語で記載すること
と決められている通り、日本語では書けないのでもし不安であれば辞書アプリを用意しておくか、事前に書く内容を準備しておいた方が良いです。
品名の他、重量・価格もおそらくその場では分からないので荷物に入れる時に分かるものはメモっておいた方が後々楽です。
ちなみに重さに関しては郵便局でも総重量を教えてくれます。
入れたものよく分からないから適当に書いていいの?
書いといた方が良いです。荷物は税関検査を受けるので、X線に通したり開けたりするようです。(手紙は基本開けないようですが)
私も日本から送ってもらった荷物には端に穴が開いてたりと大抵開けようとした痕跡があります。
以前あったのが荷物の中に電子辞書(新品)が入っていて、ラベルに記載もしていたのですが、受け取るときにその場で「100ユーロ払ってください。」と言われました。
その時は関税とか全く知らなかったので「なんだ、詐欺か!? 😯 」とか一瞬パニックになりましたが払わないと荷物は受け取れませんと言われ、たまたま財布に入っていた100ユーロを渡すハメになりました。
(その場でお金を持ち合わせていなかったらどうなるかは聞きませんでしたが、きっと郵便局に払いに行くことになるんでしょうね…)
関税は受け取る人が払うので送る際はご注意を。
また、書いておいた方が良い一番の理由は「書いていないものは入っていない」前提になってしまうこと。
言い換えれば「もし荷物到着時、ラベルに書いていないものが入っていなかったとしても何も補償されない」ということです。
私は実際に経験したことが無いので適当なことは言えませんが、入れたはずのものが入っていなかったという噂はたまに耳にします。
元々入れ忘れたのかもしれないし、配送途中で箱から出てしまったのかもしれない…もしくは…なんてことの無い様に、ラベルの内容品はしっかり書いておきましょう。
実際の関税を調べる方法
https://www.jetro.go.jp/theme/export/tariff/
上記ページから「WorldTariff」というサービスを利用して世界各国の関税率を調べることが出来ます。
WorldTariffを利用するには最初に無料登録(英語)が必要で、以下のページから可能です。
https://www.jetro.go.jp/theme/export/tariff/registration.html
登録後、WorldTariffにログインした画面から
「検索オプション」→「テキスト検索」→「仕向け国/輸出先」に「Austria」を選択→「類/部名」「項」からそれぞれ探したいものを選ぶことで検索することが出来ます。
ただ、英語な上にピンポイントでこれ!という項目が見つかることは稀で、結構探すのが難しいです。
その場合、以下の「日本関税協会」のサイトを併用することおすすめします。
https://www.kanzei.or.jp/statistical/expstatis/top/
「輸出統計品目表の参照」→「一覧から参照」→自分が探しているカテゴリの「類」→「HS番号」とクリックしていくと、日本語で一覧が出てきます。
ここでさっき見たWorldTariffの表と見比べて、探しているものが見つかればビンゴです。
宛て名・住所の書き方
送る種類によって張り付けるラベルも若干違うのですが、住所の書き方は大体同じです。
例えば
「Ebifleigasse 33/2 A-1030,Wien」に住む山田太郎さんに送る場合、
- 「Tarou Yamada」が名前(男性・女性の「Herr・Frau」を名前の前に付けても問題ないです)
- 「Ebifleigasse 33/2」が住所
- 「A-1030」が郵便番号
- 「Wien」が都市名に入ります。
- 最後に国名が「Austria」ですが、いっつもどこかの国に間違われるじゃないかと思い「Österreich」と書いていますがそれでも着きます。
ちなみに私はラベルの他、念のため段ボールにも直接書いていますが、それで何か言われたことはないです。
(段ボール書きする際は名前に「To:~」を付けてます)
例:
To:Herr Tarou Yamada
Ebifleigasse 33/2
Wien,A-1030
Österreich
最後に送料を払って終わりですが、国際書留を付けている場合は郵便局のHPで追跡できます。(https://trackings.post.japanpost.jp/services/srv/search/)
ただ、現在オーストリアへは「書留・保険付通常郵便物(航空便)」「書留郵便物(SAL便)」は検索できない様ですが、それ以外は個別・連番で検索できます。
http://www.post.japanpost.jp/int/ems/delivery/ems_search.html
手間と費用が掛かり、なんとなく着くかどうか不安になってしまう国際郵便ですが、住所が合っていて税関検査にさえ引っかかっていなければちゃんと届くので、安心して送ってみてください。
そういえば住所がアルファベット1文字だけ違っていて(郵便番号は合っていて)届かなかった、という話は聞いたことありましたが。
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