【全部回るべき?】ゼロから分かるオーストリア国立図書館
オーストリア国立図書館とは?
書籍だけでも390万冊以上、合計1,200万以上のカタログを所有する国立図書館です。
オーストリアの首都ウィーン旧市街の南西部ホーフブルク宮殿内にあり、図書館と言えば普通は地味な施設であるにもかかわらず、ウィーンの観光スポットの一つとして世界的な人気を誇ります。
荘厳なビジュアルだけに目が行きがちですが、図書館としても今なお国が運営するバリバリの現役施設。
オーストリアの大学によって承認された論文、電子メディア、歴史的な新聞や雑誌もスキャンし、オーストリアで出版・制作された印刷物なども収集し現在もその収集量を増やす巨大図書館です。
実はこの国立図書館、施設としてはいくつかの博物館が集まった複合施設となっており、全て回ろうと思えば片手間でヒョイと回れるほどシンプルな作りにはなっていません。
ウィーンには他にもたくさん見るものがあるとはいえ、知らないまま・気付かないままメインのホールだけ見て立ち去ってしまうのは、海外からTDLに来て東京観光せずに帰るようなもの。
そんなもったいないことはぜひ避けて欲しいので、今回はこのオーストリア国立図書館についてチケット選び・営業時間も迷わないようにゼロからご紹介していきます。
公式サイトはこちら。
歴史的背景
もちろん予備知識なしでもメインのホールを見れば「きれーい!」と感動できる場所ですが、おそらくこれをご覧になっている皆さんは他にもホーフブルク宮殿とかシシィ博物館とか行く予定ですよね…?
ここに限らずウィーンの博物館系は、ほんのちょっとした上澄み程度の歴史を知っておくだけでもより楽しめると思いますので、時間があればぜひチェックしてみて下さい。
オーストリア国立図書館の起源は、その前身である帝国図書館としてヨーロッパ中世の1368年に遡ります。
当時芸術鑑定家でもあったウィーン公爵が集めたコレクションには、宝石、装身具、多種多様の珍品のほかに、受け継がれたり特別に注文されたりした貴重な本もありました。
その中の一つには、全体が金で書かれ、精巧な絵で装飾され、豪華な装丁で収められ、新約聖書の4つの福音書すべてをまとめた写本「ヨハネス・フォン・トロッパウの福音書」がありました。
この写本の最後には、筆写者と本の挿絵を描いた人物が自分の名前と教会での役職だけでなく、作品を完成させた年 (1368年) も記されており、4人の福音記者の生涯の場面を描いた4つの紋章には、(おそらく制作依頼者でもあったと考えられる)ハプスブルク家のオーストリア公・アルブレヒト3世が統治したオーストリア家、シュタイアーマルク州、チロル州、ケルンテン州が描かれていました。
そのためハプスブルク家の書籍コレクションの始まりを代表するこの写本の並外れた重要性は、それを帝国宮廷図書館、ひいてはオーストリア国立図書館の「創設写本」と指定する正当な理由となっているそうです。
その後1700年代に入り、いよいよオーストリア国立図書館の建設が始まります。
当時は裁判所が利用する図書館という目的のために特別に建てられた建物だったようです。
建設は1723年、オーストリアの建築家・彫刻家であったヨハン・ベルンハルト・フィッシャー・フォン・エルラッハ(Johann Bernhard Fischer von Erlach)によって始まり、彼の死後、次男のヨーゼフ・エマヌエルによって1726年に完成。
さらに建物の彫刻は、主にウィーンとドレスデンで活動したイタリアの彫刻家ロレンツォ・マティエリ(Lorenzo Mattielli)によって製作されました。
建設後の長い歴史の中で、マリア・テレジアの治世中にはドームに亀裂が生じていたため、宮廷建築家ニコラウス・パカッシが鉄の輪で補強されたり、グランによる天井のフレスコ画はフランツ・アントン・マウルベルチュによって修復されりといったこともありました。(現在でもひび割れの跡が見られます)
その際、図書館とホーフブルク宮殿・アウグスティヌス教会を結び、ヨーゼフ2世皇帝にちなんで名付けられたヨーゼフ広場(Josefsplatz)を形成する翼部も建設されたりもしました。
ちなみに1867年からオーストリア=ハンガリー帝国において、ウィーン宮廷図書館として第一次世界大戦の終結まで世界で最も大規模な国際図書館の一つでもありました。
そして現在我々が訪れる今の形が出来上がったわけです。
オーストリア国立図書館内の施設一覧
プルンクザール
Prunksaal
https://www.onb.ac.at/museen/prunksaal
住所
Josefsplatz 1, 1010 Wien
営業時間
10月~5月
月 休館日
火~水 10:00~18:00
木 10:00~21:00
金~日 10:00~18:00
6月~9月
金~水 10:00~18:00
木 10:00~21:00
「Prunksaal(豪華な大広間)」と呼ばれるこの図書館の顔とも言える場所。
世界で最も美しい歴史的な図書館ホールとして知られています。
「すごい荘厳…」と語彙力を失うしかないド迫力の一部屋。
20万冊を超える歴史書がズラリ。
世界中からこの国立図書館を訪れる99%の観光客はぶっちゃけここを見に来ているといっても過言ではないでしょう。
片眼鏡でも掛けて、いにしえの魔術書でも探したくなる気分にさせてくれますね。
ホールは横長の作りになっており、中央のドーム型の部屋の中心には神聖ローマ皇帝だったカール6世の皇帝像を中心に多数の彫刻が立ち並んでいます。
その天井にはバロック時代のオーストリアの画家であったダニエル・グラン(Daniel Gran)によって、「本が戦争と平和のどちらの主題に割り当てられるか」によってテーマ別に分けられていたことを示すフレスコ画が描かれていて、ハプスブルク家の美徳と国の富を象徴する様々な寓意的な人物像が複雑な配置で集められています。
PCでも散策できる
実はこのプルンクザール、公式サイト上でバーチャルツアーが公開されています。
https://www.onb.ac.at/museen/prunksaal/besuch/virtueller-prunksaal
彫刻やフレスコ画の説明はもちろん、映画に出てくるような図書棚が動く隠し扉の位置までバッチリ解説付きで教えてくれているのでヨーゼフさん涙目背景知識を得るのに非常に有用です。
実際の所、現地でもある程度解説文はところどころにありますが、景色に圧巻されてそれどころではないので既に足を運んだ人も「ここはこういうアレだったのか…(?)」と知識の補完に役立つと思います。
オーディオガイドは日本語対応
図書館内の各博物館ではオーディオガイドも貸し出されていますが、日本語対応しているのはこのプルンクザールのみです。
一人3ユーロと追加費用も掛かるので注意。
プルンクザールへの行き方
ウィーンの中心部に位置しているので、アクセスは非常に良好です。
トラム(路面電車)なら1・2・71・Dで停留所「Burgring」下車、地下鉄ならU2・U3で地下鉄駅「Volkstheater」下車後出口「Burgring」方面へ。
パピルス博物館
Papyrusmuseum
https://www.onb.ac.at/museen/papyrusmuseum
住所
Neue Burg, Heldenplatz 1010 Wien
営業時間
月 休館日
火~水 10:00~18:00
木 10:00~21:00
金~日 10:00~18:00
紀元前1500年~紀元後1500年頃のエジプトの約3,000年の歴史を感じられる博物館。
約18万点の品々が収蔵されており、常設展示だけでも13のテーマ別エリアに沿って約400点のパピルスをはじめとした当時の品々を観覧することが出来ます。
この中にはあの古代エジプトの死者の書やミイラの肖像画など、予備知識なしでも興味をそそられるものがあることは知っておいて損はありません。もちろんユネスコ世界記憶遺産です。
なんでエジプト…?
事はウィーン大学の東洋史教授であったヨゼフ・カラバチェク(Joseph von Karabacek)が、エジプトの都市ファイユームで最初に発見されたパピルス約1万枚を1881年と1882年にウィーンへ持ち帰りに成功したことから始まります。
オーストリアのライナー大公がそれを1899年まで継続的にコレクションを購入して拡大し、叔父である皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に贈呈。皇帝はこれを帝国および王室図書館つまりこの国立図書館の特別コレクションとして組み入れた…という経緯があるわけです。
なお2001年、ライナー大公の時代まで遡り、おそらく同種のものとしては世界最大であるこのコレクションをユネスコ世界記憶遺産に指定しました。
PCでも散策できる
ごく一部のエリアですが、公式サイト上でバーチャルツアーが公開されています。
https://www.onb.ac.at/museen/papyrusmuseum/besuch/virtuelles-papyrusmuseum
上述の死者の書も公開されているので気になる方はチェックしてみて下さい。
パピルス博物館への行き方
ウィーンの中心部に位置しているので、アクセスは非常に良好です。
トラム(路面電車)なら1・2・71・Dで停留所「Burgring」下車、地下鉄ならU2・U3で地下鉄駅「Volkstheater」下車後出口「Burgring」方面へ。
地球儀博物館
Globenmuseum
https://www.onb.ac.at/museen/globenmuseum
住所
Palais Mollard, Herrengasse 9, 1010 Wien
営業時間
月 休館日
火~水 10:00~18:00
木 10:00~21:00
金~日 10:00~18:00
世界で唯一の公立地球儀博物館。
19世紀ウィーン宮廷図書館の時代から存在しており、バロック様式のモラール・クラリー宮殿内にあります。
コレクション内の600点を超える地球儀と天球儀のほとんどは1850年以前に作られたもので、そのうち200点が常設展示されています。
最も古いものは、地球儀の製作や天文観測機器の改良で有名なゲンマ・フリシウス(Gemma R. Frisius)作の地球儀(1536年頃)。
その他にもヴィンチェンツォ・コロネッリ作の地球儀と、あのメルカトル図法で知られるゲラルドゥス・メルカトル作の1541年と1551年の地球儀一組です。
PCでも散策できる
ごく一部のエリアですが、公式サイト上でバーチャルツアーが公開されています。
https://www.onb.ac.at/museen/globenmuseum/ueber-das-museum/virtuelles-goldkabinett
17世紀末バロック時代のイタリア画家アンドレア・ランツァーニ作とされる絵画が収められた、いわゆる「黄金の部屋」と呼ばれるエリアです。
地球儀博物館への行き方
地下鉄U3で地下鉄駅「Herrengasse」下車後出口「Herrengasse」方面へ。
エスペラント博物館
Esperantomuseum
https://www.onb.ac.at/museen/esperantomuseum
住所
Palais Mollard, Herrengasse 9, 1010 Wien
営業時間
月 休館日
火~水 10:00~18:00
木 10:00~21:00
金~日 10:00~18:00
モラール・クラリー宮殿にある世界で最も古い言語博物館の一つであり、エスペラント語と中間言語学に関するさまざまなメディアや資料を収集・紹介しています。
エスペラント語というのは、国際的なコミュニケーションを改善・簡素化することを目的とした人工言語の一つ。
ここエスペラント博物館は、80平方メートルとそこまで広くはありませんが、1927年に設立後、何度か移転や統合を繰り返す中で約500の人工言語を収録しており、同種の博物館としては世界最大の専門図書館と考えられています。
エスペラント博物館への行き方
地下鉄U3で地下鉄駅「Herrengasse」下車後出口「Herrengasse」方面へ。
文学博物館
Literaturmuseum
https://www.onb.ac.at/museen/literaturmuseum
住所
Johannesgasse 6, 1010 Wien
営業時間
月 休館日
火~水 10:00~18:00
木 10:00~21:00
金~日 10:00~18:00
1843年から1844年にかけて建てられた中央ヨーロッパで最も古い文書保管施設の一つ。
3階建てで、1階と2階はテーマごとの常設展示をしており、3階は企画展を開催するフロアになっています。
常設展示では18世紀末以降のオーストリア文学を年代順に沿って理解できる、まさにオーストリア文学を堪能するための場所と言えるでしょう。
他の博物館に比べインパクトには少なからず見劣りするタイプの博物館ですが、多民族国家・ハプスブルク家のゆえの多言語の伝統や風刺など、オーストリア文学を理解する上ではかなり有用な資料が保管されているので、この国の近現代の多様性を知ることが出来る数少ない場所です。
タブレットも貸し出し
ビデオやオーディオを通じて追加資料や関連映画の抜粋を視聴したり検索といった事が出来る、専用のタブレットを無料で借りることが出来ます。(ただしドイツ語・英語のみ)
PCでも散策できる
1階・2階の一部エリアのみ、公式サイト上でバーチャルツアーが公開されています。
https://www.onb.ac.at/museen/literaturmuseum/besuch/virtuelles-literaturmuseum
歴史的な原稿や手記も公開されているので気になる方はチェックしてみて下さい。
文学博物館への行き方
ウィーンの中心部に位置しているので、アクセスは非常に良好です。
地下鉄U1・U2・U4で地下鉄駅「Karlsplatz」下車後出口「Kärntnerstraße」方面へ。
もしくは地下鉄U1・U3で地下鉄駅「Stephansplatz」下車後出口「Kärntnerstraße」方面へ。
オーストリア歴史館
Haus der Geschichte Österreich
住所
Neue Burg, Heldenplatz, 1010 Wien
営業時間
月 休館日
火~水 10:00~18:00
木 10:00~21:00
金~日 10:00~18:00
2018年11月10日にオーストリア共和国建国100周年を記念して、ホーフブルク王宮の新王宮内にオープンした比較的新しい現代史博物館。
ハプスブルク王朝末期から現代に至るオーストリアの近現代史を紹介しています。
オーストリア歴史館への行き方
ウィーンの中心部に位置しているので、アクセスは非常に良好です。
トラム(路面電車)なら1・2・71・Dで停留所「Burgring」下車、地下鉄ならU2・U3で地下鉄駅「Volkstheater」下車後出口「Dr. Karl Renner Ring」方面へ。
国立図書館の本は手に取ることが出来るの?
意外なことに、読むことが出来ます。
図書館なので当たり前と言えば当たり前ですが、あんな古めかしい重要そうな本普通は触ることは出来ないと思いますよね。
専用の読書室(Lesesaal)という場所があり、そこでデータベースから本を探して手に取ることが出来ます。
※ちなみに読書室は目的に合わせていくつかあります。
しかし誰でも気軽にというわけではなく、事前にユーザー登録の上チケットを購入し、クロークに荷物を預けた状態で身分証を持っていないと立ち入ることすらできない厳重な読書室。
一応学生の勉強場所としても利用されるようですが、有料な上に荷物の持ち込みが出来ないことからあまり勉強が捗る場所ではないのは想像に難くありません。(主に研究生が資料を見るために利用されます)
どこぞの魔法学校のような雰囲気が醸し出されている素敵な場所ですが、いずれにしても旅行の方が気軽に入ることは出来ないので、どうしても入ってみたい方はまずウィーンに引っ越してきてください…。
https://www.onb.ac.at/bibliothek
住所
Lesesäle am Heldenplatz, Neue Burg, 1010 Wien
ちなみに1日チケットは4ユーロ、年間チケットは35ユーロです。(15歳以上)
https://ticket.onb.ac.at/bibliothek
オーストリア国立図書館各施設のチケット料金・割引・選び方
チケット購入はこちらから。
基本的には1施設だけに入れる単発チケットか、7日間有効な全施設に1回ずつ入れるユニバーサルウィークリーチケット、もしくは年パスから選ぶことになります。
ただし地球儀博物館とエスペラント博物館は単発チケット自体がセットになっています。
プルンクザール
- 大人 11,00ユーロ
- 割引適用 8,00ユーロ
- シニア 8,50ユーロ
- ウィーンシティカード 9,00ユーロ
- イージーシティパス 10,00ユーロ
- Ö1クラブ会員 10,00ユーロ
- オーディオガイド +3,00ユーロ(2人目から+2,50ユーロ)
文学博物館
- 大人 9,00ユーロ
- 割引適用 6,00ユーロ
- シニア 7,00ユーロ
- ウィーンシティカード 7,50ユーロ
- イージーシティパス 8,00ユーロ
- Ö1クラブ会員 8,00ユーロ
- オーディオガイド +3,00ユーロ(2人目から+2,50ユーロ)
パピルス博物館
- 大人 6,00ユーロ
- 割引適用 4,50ユーロ
- シニア 5,00ユーロ
- ウィーンシティカード 5,50ユーロ
- イージーシティパス 5,50ユーロ
- Ö1クラブ会員 5,50ユーロ
- オーディオガイド +3,00ユーロ(2人目から+2,50ユーロ)
地球儀博物館・エスペラント博物館(兼用)
- 大人 6,00ユーロ
- 割引適用 4,50ユーロ
- シニア 5,00ユーロ
- ウィーンシティカード 5,50ユーロ
- イージーシティパス 5,50ユーロ
- Ö1クラブ会員 5,50ユーロ
- オーディオガイド +5,00ユーロ
オーストリア歴史館
- 大人 10,00ユーロ
- 割引適用 7,50ユーロ
- シニア 8,00ユーロ
- 家族 16,00ユーロ(大人2名と19歳未満のお子様1名以上)
- ウィーンシティカード 9,00ユーロ
- イージーシティパス 10,00ユーロ
- オーディオガイド +3,00ユーロ(2人目から+2,50ユーロ)
ユニバーサルウィークリーチケット
- 大人 21,00ユーロ
※上記全施設に7日間1回ずつ入場可能。
年間パスポート
- 全施設 37,00ユーロ
- 歴史館のみ 19,00ユーロ
上記以外にも、10名以上のグループ料金やガイド付きツアーチケットがあります。
https://www.onb.ac.at/oeffnungszeiten/eintrittspreise
割引について
上記割引価格は、以下の方々に適用されます。
- 27歳未満の学生
- 兵役または民間役務に従事している方
- 障害者手帳の所持者
- パートナー機関の友の会会員
ただし、いずれの場合でも身分証明書(学生なら現時点で学生と分かる証明書)が必要ですので注意が必要です。
ウィーンシティカード(Vienna City Card)、イージーシティパス(Easy City Pass)はそれぞれ当サイトでもメリット・デメリット含めご紹介しているので、気になる方はチェックしてみて下さい。
Ö1クラブ会員(Ö1-Clubmitglieder)というのはオーストリアのラジオ放送局が発行する有料会員制度で、それに付随してこういった博物館等への割引が付いているというものです。
そのため観光で来られる方が利用する機会はほぼ無いと思いますが、オーストリアに住んでいて会員の方なら利用すべき割引です。
無料入場について
上記割引とは別に、以下のカードをお持ちの方は1回無料で入場することができます。
- NÖ-Card(シーズン毎に1回)
- Vienna Pass
- Flexi Pass(プルンクザールのみ対象)
特に後者2つについては観光の方でも気軽に購入出来るカードなので、利用しているなら忘れずに無料にしてもらうようにしましょう。
当サイトでもメリット・デメリット含めご紹介しています。
ちなみにNÖ-Card(Niederösterreich-CARD)はニーダーエスターライヒ州周辺の365か所の観光地に1回無料で入場できる観光カードで、主にオーストリアに既に住んでいる方が利用しているカードです。
https://www.niederoesterreich-card.at/
ユニバーサルウィークリーチケットを買うべき?
シンプルな足し算引き算で言えば、どの博物館であっても通常料金で3か所以上入場するなら買った方がお得、2か所以下なら買わない方が安いです。(地球儀博物館・エスペラント博物館は1か所としてカウント)
学生など割引対象の方であれば最低3~4か所回らないと21ユーロの元は取れないので行き先次第ですね。
多くの方はプルンクザールは間違いなく候補に入ると思いますので、その他で21ユーロを超えるかどうか検討する必要があります。
ただし、ユニバーサルウィークリーチケットは7日間有効という事も重要です。
2つは今日回って残りはまた別の日に…という使い方もできるので、数日間以上滞在予定なら時間配分がしやすいメリットもあるわけです。とは言え観光スポットだらけのウィーンで時間が余ることもそうそうないですが…。
ウィーンシティカード・イージーシティパス所持者の方については、せっかくカード持っているのにユニバーサル買うのはなんだかもったいないような気もしなくはありませんが、上記の点も参考に買うメリットが上回るなら致し方なし…ですね。
余談ですが、プルンクザールは入り口付近ギリギリまで行って中を撮影するのも一応OK(というか黙認?)されているので、雰囲気だけ味わえればそれで充分という方はその分カフェ代に回すのも全然アリだと思います。
全部見て回るのにどれくらい時間かかるの?
もしすべての展示物を舐め回すように吟味しつつ立ち止まりながら進むなら丸1日、「なんかよく分からんけど、スゴイ!」という感じでガシガシ進むなら6施設回っても3時間程度だと思います。
プルンクザールだけで言えば、みなさんが思っているよりは広くないのでおそらく5~10分程度です。
全部見て回った方が良い?
特に予備知識なし・読み物なしでも楽しめるという観点では、以下の施設が上からおすすめです。
- プルンクザール
- 地球儀博物館
- オーストリア歴史館(彫刻・壁飾りなど)
- パピルス博物館(死者の書)
文学博物館・エスペラント博物館についてはどうしても「価値のある資料の背景を知る」という趣旨の展示物が多く、なおかつ説明もドイツ語・英語に限られるため、サクッと楽しめる類のものではないかなと個人的には思います。
観光という時間の限られた中で、ウィーンには他にも王宮やシェーンブルン、アルベルティーナ、ベルヴェデーレ、シシィ博物館など見て回るものはたくさんあります。
ここでご紹介した施設はいずれも近くにまとまっていてアクセスしやすいとはいえ、お金以上に時間をどう使うかが充実した観光のキモだと思うので、行き先の取捨選択の指標の一つとしてご参考になれば幸いです。
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