【移住前】日本人がオーストリアに来る前に知っておきたいこと
ヨーロッパの中で治安も良く、美味しい食べ物も見どころもたくさんあるオーストリア。
特に音楽の都であるウィーンやザルツブルクなどをはじめ、観光地として高い人気を誇っているのはご存じの通り。
「こんな華やかな場所で暮らしてみたい!」と思うのは自然なことで、私自身音楽留学からオーストリアでの生活を始めた人間です。
ところが観光で訪れるのと実際に暮らすのでは(日本を含めどの国であっても)大きな隔たりがあるもの。
その国のいい面だけを体験できる観光では知ることの無い、デメリットや面倒なことにも向き合わなければなりません。
今回は、そんなオーストリアにこれから住もうかなと計画を立てる際にまず手を付けておいた方が良いことや知っておきたいことなどを厳選してご紹介します。
とにかく生活資金の計画を入念に
これは最近の為替相場や物価上昇・インフレ・ウィーンをはじめとした不動産価格の劇的な上昇などいくつかの要因が重なっての状況ですが、過去に比べオーストリアへの移住、特に留学は金銭的負担が非常に大きくなっています。
2025年現在オーストリア・ウィーンで一人暮らしをするなら、社会人で月2,000ユーロ、学生で月1,500ユーロ、学生かつシェアアパート等住まいで月1,300ユーロあたりが確保したい現実的なラインです。
現在の為替レート(1ユーロ180円)で換算すればそれぞれ約36万円、27万円、23万円程度。
もちろんこれに学費などは含んでおらず、生活費のみの金額。
私のような一般庶民の金銭感覚からすると、仮に期間が決まっている短期留学の費用であっても用意が簡単ではない金額なのは分かってもらえると思います。
もちろん生活費というのは住む場所の家賃や個人の節約度合いなどによっても大きく変わるので、もっと少ない金額で暮らせる人もいればまるで足りないという人もいるでしょう。
ただ、それなりの住まいと適度な節約ができ、ストレスもため過ぎず、外食やプチ旅行などにもたまに行くくらいのライフスタイルなら、上述の金額前後が一般的かと思われます。
また、最初の引っ越しには渡航費用はもちろん敷金(Kaution)や家具を買い揃える費用などもかかるため、プラス100万円くらいは余分に計算しておきたいところ。
そのため、オーストリアでの勤務先・お給料が決まっているような場合を除き、とにかく生活資金の確保が出来るのか、どれくらいの期間で準備出来るのかを最優先に考えなければなりません。
また、実際に住むとなれば住む場所の検討は十分すぎるくらいに行わなければなりません。
どれだけ美味しいものや見どころのある国や街への移住であっても、金銭的な余裕が少しもないと目に入らないものです。
無理なく暮らせる自分なりの生活設計をしておくことが、充実したオーストリアライフを送るための大事なカギとなります。
自炊に慣れておく
オーストリアの外食は高い
これも円換算で考えれば余計に思うことですが、レストラン・カフェも日本より割高です。
オーストリアの人々からすれば1ユーロ=100円の感覚なので、物価高とは言え12ユーロのピザや20ユーロの定食がメニューにあっても「まぁ仕方ないか…」と思える程度ですが、我々日本人からすれば2,000円のピザや3,600円の定食なんてのは自分へのご褒美レベルですよね。…ですよね…?
ご飯のバリエーションが少ない
もちろん焼き鳥もカレーもトンカツも食べられるお店は探せばあるんです。
でも日本のファミレスや定食屋さんのような、一通り揃っているお店は滅多にありません。
「豚丼もシュニッツェルもパスタもパフェもあります!」みたいなお店はまずありませんし、そもそも日本の「安くて美味しい」は世界的に特殊ということに気付かされます。
自分で作れば比較的安く作れて幅も効く
オーストリアは小麦粉や乳製品・肉など基本的な食材の多くは日本とそう大差ない価格帯で手に入れることが出来ます。
特にチーズなんかは日本よりも安くバリエーションも豊富。
日本の醤油や味噌などはアジアンスーパーなどで調達が必要ですが、基本的な調味料さえ揃えば日本の味を再現するのもそこまで難しいことではありません。
日本食が恋しくてストレスを溜めることの無いよう、定番のおかずはぜひ渡航前に作り慣れておくことをおすすめします。
とにかくドイツ語に慣れておく
オーストリアドイツ語が分からないのはずっと続く
長年オーストリアに住んできた身として自信を持って言えることは、オーストリアドイツ語を100%モノにするのは相当難しい、ということです。
教科書で習う標準ドイツ語とは全く異なる単語・発音・文法がオーストリア訛りには存在します。
程度も様々でウィーンなどの都心部で話されるライトな訛りもあれば、3回聞いてもさっぱり分からないモッソモソな訛りも存在します。
前者であれば単語が分からなくても前後の文脈から推測できるスキルがそのうち身に付きますが、それでも言っていることが分からないというシチュエーションに出くわすことは完全には無くなりません。
というか私たち日本人が日本語の方言全ては知らないように、オーストリア人も全部は分からないんじゃないかと思います。
なので分からないことに対してストレスを溜めたり挫けてしまわないことが大事です。
そしてその自信をもたらしてくれるのが、「普通のドイツ語ならちゃんと分かる」という自信。
例え実際に使われている訛り言葉ではなくても、正しいドイツ語(標準ドイツ語)をある程度身に付けておけば、聞き返してもいいかの判断や意味の推測が出来るようになってきます。
またドイツ語勉強中の方で、ニュースや学校の授業などで言っていることは分かるけど、工事現場のおっちゃんたちが話している内容やカフェでご年配のマダムたちがしゃべっている内容は全然分からない、という現象に悩まされる方もとても多いはず。
それほどまでに勉強として習うドイツ語とオーストリアで実際に使われるドイツ語には違いがあります。
これに悩まないためには勉強と実践会話の繰り返しが唯一の薬。
実際日常会話程度なら2ヶ月くらいじっくりやればゼロからでも話せるようになれるので、覚える・聞く・話すの訓練を時間が許す限りやっておくことをおすすめします。
文化やライフスタイルの違いを楽しめる余裕を持っておく
日曜・祝日が不便
ご存じの通り、週末や祝日は買い物があまり出来ません。
日曜日でも空いてるスーパーもあるにはあるので全くできないわけではありませんが、デパートやショッピングモールなども含め多くが休みなので、イオンに買い物に行く感覚で行けるような場所はありません。
当然24時間空いているコンビニなんてものもほとんどなく、買い忘れや急な買い物がないよう日頃から気を付けなければなりません。
その代わり特に日曜日の朝はとても静かで、日本では味わえない街そのもののが休みという空気感を感じることが出来ます。
慣れてくると「これでいい…これがいい…」と思えてくるのが不思議。
接客サービスが淡泊
お店と客が対等です。
日本人の大半の方は「お客様は神様」とまでは求めていませんが、それでも笑顔や親切・丁寧といった接客は自然と期待しているものですよね。
ところがオーストリアではスマイル有料なの?ってくらいそっけないことも日常茶飯事なので、知らないと少々ショックを受けるかもしれません。
別に怒っているわけではないので、慣れれば大して気にならなくなります。
何かと手続きが面倒なことが多い
ぶっちゃけ手続き関係(特に役所がらみ)の対応は遅く、担当者によって提出する書類が変わったりといったこともしばしばあります。
数ケ月かかることはザラにありますし、持って行ったらやっぱりいらないなんてことも経験する人は多いです。
もちろん手続きに時間が掛かってしまったことで、他の手続きが出来ないことなどへの責任も持ってはくれません。
日本にいると学校や会社・役所などどこであっても親切・丁寧に対応してもらえるのが普通で気付きにくいですが、早めに行動して自分から情報を取りに行く精神を養ったり、ドイツ語で小難しい話をする経験を積むのはこういう機会がきっかけだったりします。
突然の不安に慣れておく
ある程度日本で一人暮らしの経験があれば滅多になることはないかもしれませんが、特に10代・20代の方がなりやすいものにホームシックが挙げられます。
普段忙しくしていたり、定期的に日本に帰っていれば一度もならない人もいるかもしれませんが、例えば年末や桜の季節・友人の結婚・夏祭りのSNS投稿を見たときなどに、ふと孤独感や不安が襲ってくることもあります。
今は国が離れていても気軽に通話できる時代ですが、やはりスマホ越しと実際に隣に誰かがいるのでは差があるもの。
狙ってできるものでもありませんが、友達をたくさん作る努力は日頃からしておきたいことですね。
オーストリアで一人暮らしをするために一番大事なこと
これはオーストリアに限った話ではありませんが、日本から遠く離れた海外で生活するのに最も重要なことは芯を強く持つことです。
根性論とか精神論じみた話は正直あまり好きではありませんが、学業であれお仕事であれ結果を出すために日々を過ごすみたいなブレない部分を持っておくのは大事なことで、ダレてしまったり、途中で投げ出しなくなるような嫌なことは長く暮らしていれば必ず出会います。保証しても良いくらいです。
そこで芯が折れてしまうと、どんどん考え方も鬱っぽく塞ぎ気味になりますし、数年程の留学を終えずに帰国してしまう方も実際にたくさんいます。
2~3日くらい惰眠生活したり引きこもったりしても、その後ケロッと出来るような緩めの芯で大丈夫なので、ぜひ単身オーストリアに飛び込もうと目論んでいる方は参考にしてもらえると嬉しいです。

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